2024年1月21日、Netflixで配信される最新の韓国ドラマ『魅惑の人』が配信されます。『魅惑の人』は、「賢い医師生活」で知られるチョ・ジョンソクと、「それでも僕らは走り続ける」のシン・セギョンが共演し、王宮を舞台に繰り広げられる物語です。
『魅惑の人』の概要については以下の記事を確認してください。
※以下の内容は『魅惑の人』のネタバレを含んでおります。
『魅惑の人』の結末ストーリー
ドンサングン（演：パク・イェヨン）はイ・インに対して、「陛下を暗殺する命を受けました」と明かし、毒が塗られた口紅を自ら摂取して自決を試みたことを告げます。特にドンサングンは、イ・インが先王を暗殺した卑小な者を決して許さないだろうと脅迫された事実を明かした後、息を引き取りました。ドンサングンを失った怒りに駆られたイ・インは王大妃のもとへ急ぎますが、王大妃は「先王は病死だった」と言葉を濁します。王大妃が最後まで話をごまかすと、イ・インは「反逆者の首謀者になるな」と強く言い放ち、去りました。
イ・インは反逆者であるパク・ジョンファンを召喚し、清と内通して軍を招き入れ、ドンサングンに先王暗殺を命じた罪を自白するか問い詰めます。パク・ジョンファンは「誰のためにしたと思うか」と反問します。イ・インがドンサングンに毒を与えてイ・インを暗殺しようとした理由を問うと、パク・ジョンファンは動揺しながらもすべての罪を否認します。最終的にイ・インはユ・ヒョンボ（演：ヤン・ギョンウォン）を証人として立て、ユ・ヒョンボはパク・ジョンファンが自慢げに語った全ての罪を暴露します。
イ・インはパク・ジョンファンと二人きりの時、「3年前、兄が亡くなったあの夜、運命を受け入れると言ったのを覚えているか」と問いかけ、「今日のこの処罰はその時に決まったことだ」と明かします。パク・ジョンファンが「これが私への報いか」と問いただすと、イ・インは「敵国と内通し、王を暗殺しようとしたのがどうして忠誠心なのか」と非難し、パク・ジョンファンがイ・インに向かって唾を吐くと、イ・インは「もう理解した。叔父の罪を罰するのが、王である私の義務であり権限だと」と強く言い放ちます。
処罰を終えたイ・インは疲れ果てながらもカン・モンウ（カン・ヒス）のもとへ向かい、互いの心情を語り合います。この二人の間の緊張と温かさが交錯するシーンは、視聴者に大きな感動を与えました。
清の力を背にして威勢が良かったパク・ジョンファンは、みすぼらしい死を迎えます。さらに、清の使者ジョン・ジェリョンがイ・インに、パク・ジョンファンが予祖王に宛てた手紙を渡しました。その手紙には、イ・インが細作であることに気づいているとし、イ・インを呼び出して警告するよう書かれていました。その後、キム・ジェナムがジョン・ジェリョンが朝鮮に戻りたがっている理由を語り、予祖王が使者の空席をジョン・ジェリョンで埋めるためだと言いました。これに対し、イ・インは「公然と細作を送るとは、ありがたい」とコメントしました。キム・ミョンハはさらに、皇帝がギ・デリョンと囲碁を打ちたがっているという勅命の内容を明かし、イ・インを困惑させました。
イ・イン（演：チョ・ジョンソク）は王大妃（演：チャン・ヨンナム）の脅しにも屈せず、カン・モンウ（演：シン・セギョン）を守り抜きます。「清の皇帝がギ・デリョンと囲碁を打ちたがっているので、ギ・デリョンを後宮に入れろ」という王大妃の命令に対して、「私はギ・デリョンを清の皇帝に送らず、後宮にも入れない。どんなことがあってもギ・デリョンを呼ばないでほしい。ギ・デリョンは私だけが呼ぶことができる」と強く反論します。
しかし、カン・モンウを側に置くことは容易ではありませんでした。北京にいる父のもとにいたいと願うカン・モンウの懇願に応え、イ・インは涙ながらに清への旅を許可します。清に旅立つ前、カン・モンウを訪れたイ・インは、「今日は一日、あなたと一緒にいたい」とデートを提案し、二人は恋人として初めてのキスを交わし、一時の別れを迎えます。その間、イ・インに赦免されたチュ・ダルハ（演：ナ・ヒョンウ）は、ユ・ヒョンボ（演：ヤン・ギョンウォン）を殺害し、復讐を果たします。
カン・モンウが清の皇帝と囲碁を打つ官職に就くために旅立った後、イ・インは理想的な王としての時代を築き上げます。九ヶ月後、カン・モンウが清から帰国しますが、「公主と分栄が無事に元の場所に戻れば、私はまた去る」とイ・インに知らせずに去る準備をします。
しかし、カン・モンウは大きな木の下でイ・インを待ち、囲碁を打ちながら再会し、感動的なエンディングを迎えます。イ・インはカン・モンウの帰りを待っていたと伝え、「もう空だけを見上げてあなたを待つことはしない」と語り、キスでその言葉を補います。
特に、カン・モンウが囲碁を打ちながら「私はカン・ヒスです」と本名を明かし、イ・インは「カン・ヒス、夢でも恋しくて探し求めていた名前だ。ヒスよ、これからは離れず、一生を共にしよう」と愛を告白し、二人の瞬間は永遠になりました。
『魅惑の人』評価、感想
『魅惑の人』評価
初期に無敵の権力を振るう権臣などの強力な勢力によって壊滅的な打撃を受けながら成長し、最終的に彼らを打ち負かす一般的な成長型の歴史ドラマを踏襲しているように見えました。しかし、登場人物の感情や思考が表現されつつも隠された設定と、主人公を含む善人と思われた登場人物たちが突然変貌し、自分たちの目的のためなら悪になることも恐れない、善と悪が不明瞭な展開も新鮮だと評価されています。しかしながら、回を重ねるごとに登場人物たちの行動の正当性が落ち、物語の進行が停滞することにより、後半にかけてはイライラするという評価が増えました。しかし、物語の最後には初期から散らばっていたパズルのピースがはまり、作為的でないスムーズな善が悪を打ち負かす結末を見せてうまく終わったとの評価があります。
ちょっと目立った評価としては、カン・ヒスがイ・インに対して復讐心を抱く設定について、説得力がないというコメントが少なくありません。復讐の動機となった妓生ホンランの死や、父カン・ハンスンの清への行がイ・インによって引き起こされたと見るには無理があり、イ・インがこれを無視したと見るのも難しいためです。第11話で、清に捕らえられていたチュ・ダルハが清の官吏の陰謀に陥ったことが描かれており、カン・ヒスも同様の状況にあると考えられますが、ドラマ内での描写は不十分であると感じられています。しかし、第13話から全ての真実が明らかになり、主要人物たちの間のさまざまな誤解が解けるようになりました。
ただし、主要キャストと助演キャストの演技については、高い評価を受けています。イ・イン役のチョ・ジョンソクは、従来の王たちとは一線を画す独自の演技を見せており、カン・モンウ（男性）とカン・ヒス（女性）の両方の役を演じたシン・セギョンに対しては、一部で好みが分かれる意見もありましたが、その難易度を考慮すれば比較的よくこなしたと評価されています。また、ジョ・ソンハやソン・ヒョンジュのような、普段ならドラマの主役や最終的な敵役にもふさわしい俳優たちが少ない分量にもかかわらず出演し、ドラマの完成度を高めました。
『魅惑の人』主演キャストからの自己評価
Netflixの韓国ドラマ『魅惑の人』で王イ・インを演じたチョ・ジョンソクは、「『魅惑の人』の撮影中に四季を経験しました。寒さと暑さの中で奮闘した多くのスタッフと俳優たちにもう一度お疲れさまと言いたいですし、素晴らしい監督と作家と共に作業できて幸せでした」と述べました。特に、チョ・ジョンソクは最も印象に残っているシーンとして、「最終回のエンディングが最も記憶に残っています。撮影時に風が強く吹いて非常に寒かったのですが、シーンが美しく撮れて良かったです」と話し、結末に対する好奇心をかき立てました。
男装の女性カン・モンウを演じたシン・セギョンは、「『魅惑の人』を愛してくださった視聴者の皆さんに感謝の気持ちを伝えたいです。一緒に愛し、泣き、笑った時間に心から感謝します」と感謝の言葉を述べました。特にシン・セギョンは、「カン・モンウがギ・デリョンになってイ・インと再会するシーンが最も印象深かった」と明かし、「第12話のエンディングへの感情を紡ぎ出すための出発点だったので、非常に悩んだ」と語り、その愛情を表しました。
『魅惑の人』感想
『魅惑の人』は最後まで緊張感を持続しながら終わりを迎えました。最初は完全な悲しい結末になるしかない展開でしたが、ハッピーエンディングで終わったことで少し残念さも感じつつ、やはりハッピーエンディングは幸せな気持ちになるので良いものです。
『魅惑の人』は多様な魅力が溢れるドラマでした。兄の遺言を守るために王位を盗み、自分が愛する友を捨てざるを得なかったイ・インの傷ついた心を、チョ・ジョンソクが繊細な感情で見事に表現しました。そして、折れない心を演じたシン・セギョンとのケミストリーも素晴らしかったです。
ストーリーの完成度も高く、シン・セギョンの身分がいつバレるのか、先王の死に纏わるミステリーを解き明かす楽しさもありました。二人がドラマの中で様々な韓服を着て登場するシーンでは、色彩も非常に美しく、目の保養になる感じがしました。記事を読んでくれた方でまだ見てない方は是非『魅惑の人』をお勧めします。
