1. はじめに
1.1. 番組の概要
「悪魔の計略 ～デビルズ・プラン～」は、Netflixで配信されている頭脳戦を繰り広げる頭脳サバイバルリアリティ番組です。
この番組は、12人の参加者が6泊7日間、一つの場所で共同生活を送りながら、さまざまなゲームに挑戦します。ゲームの目的は「ピース」と呼ばれるゲーム内通貨を最も多く獲得すること。最終的にピースを最も多く持つ2人が決勝戦に進み、そこで勝利した者が最終的な優勝者となります。優勝者の賞金は最大５億ウォン（5500万円ぐらい）です。
この番組は単なるサバイバルリアリティ番組以上の要素を持っています。参加者たちは、ゲームの進行とともに多くの戦略、心理戦、協力と裏切りを経験します。それぞれの参加者が持つ独自のスキルセットと人間性が、ゲームの結果を大きく左右します。このような要素が組み合わさることで、非常に高いエンターテインメント価値と緊張感を生み出しています。
「悪魔の計略 ～デビルズ・プラン～」のプロヂューサーであるチョン・ジョンヨンPDはこれまで多くの頭脳サバイバル番組のロンチングし、成功させました。特にチョン・ジョンヨンPDのメインPDデビュー作である「ザ・ジニアスゲーム」シリーズは韓国でコアなファンが多いです。その後、いくつかのサバイバル番組をロンチングし成功を収めましたが、頭脳と戦略、裏切りという観点では「ザ・ジニアスゲーム」の実質的な後続編という評価で韓国で話題となっていました。
1.2. 本記事の目的と構成
この記事では、「悪魔の計略 ～デビルズ・プラン～」の魅力を多角的に解析します。具体的には、参加者の個性や背景、ゲームのルールとその独自性、そして番組が受けた一般的な評価や反響について詳細に説明します。さらに、参加者がゲームを通じてどのように成長するのか、どのような戦略が成功するのか、そしてどのような点が改善されるべきなのかについても触れます。
2. 参加者紹介
「悪魔の計略 ～デビルズ・プラン～」の参加者について詳しく紹介します。参加者は多様なバックグラウンドを持つ12人で、それぞれが独自の戦略とスキルを持っています。以下、参加者のプロフィールを詳しく見ていきましょう。
2.1. 参加者選定基準
この番組では、一般公募と専門家推薦を通じて参加者が選ばれました。特に、多様な職業とスキルセットを持つ人々が選ばれ、それが番組の魅力を高めています。
2.2. 参加者（キャスト）のプロフィール
2.2.1. クァク・ジュンビン（곽준빈）
年齢：30歳
職業：旅行YouTuber
クァク・ジュンビンは、多言語に堪能であり、そのカリスマ性でYouTubeで163万人以上のフォロワーを持つ旅行YouTuberです。彼の外交的なスキルと優れたコミュニケーション能力は、番組内での交渉や協力において大きなアドバンテージとなっています。
2.2.2. グェド、オルビット（궤도）
年齢：39歳
職業：科学YouTuber、元政策顧問
天文学と宇宙科学を専門とするグェドは、YouTubeで86万人以上のフォロワーを持つ科学コミュニケーターです。彼の論理的思考と分析力は、ゲーム内での戦略立案に非常に役立っています。
2.2.3. ギヨーム・パトリー（기욤 패트리）
年齢：40歳
職業：プロポーカープレイヤー
元プロゲーマーであり、現在はプロのポーカープレイヤーとして活動しているギヨーム。彼の変則的な攻撃と独自の戦略によって逆転勝利が多い彼は、多くの緊迫した状況で彼を勝利に導いてくれるでしょうか。
2.2.4. キム・ドンジェ（김동재）
年齢：23歳
職業：大学生、ポーカープレイヤー
一般公募から選ばれたキム・ドンジェは、一般公募の筆記試験で満点でした。一般人参加者として事前情報が少ない彼が未知数の要素として、他の参加者にとって予測が難しい存在となっています。
2.2.5. パク・ギョンリム（박경림）
年齢：44歳
職業：テレビパーソナリティ
23歳で韓国で芸能大賞を受賞し、その後も多くの番組で活躍しているパク・ギョンリム。彼女の長いキャリアと人々を引きつける魅力は、ゲーム内での影響力を高めています。
2.2.6. ソ・ドンジュ（서동주）
年齢：39歳
職業：弁護士
MITで数学専攻しその後MBA、ロースクールを卒業し、現在はアメリカで弁護士として活動しているソ・ドンジュ。彼女の高い頭脳と多様な経験は、複雑なゲームでも冷静な判断を下す力になっています。
2.2.7. ソ・ユミン（서유민）
年齢：30歳
職業：整形外科医
一般公募を通じて選ばれたアメリカの整形外科医で、3か国語を流暢に話します。彼女の高い情熱とエリート性が、他のプレイヤーとは違った魅力を発揮するでしょう。
2.2.8. スングァン（승관）
年齢：25歳
職業：歌手（SEVENTEENのメンバー）
世界的に有名なグループSEVENTEENのメンバーであり、優れたセンスとエンターテイメント能力を持っています。彼の存在感が、ゲーム内でどれだけ影響を与えるかが注目されています。
2.2.9. イ・シウォン（이시원）
年齢：35歳
職業：俳優、発明家
10個以上の特許と実用新案を持つ、俳優でありながら発明家です。彼女の創造性と大胆なプレイが、新しいゲームの展開を生むでしょう。
2.2.10. イ・ヘソン（이혜성）
年齢：30歳
職業：フリーランスアナウンサー
学生時代から常にトップの成績を維持していたフリーランスのアナウンサーです。彼女の努力と持続力が、ゲーム内でどのように生き残るかが注目されています。
2.2.11. チョ・ヨンウ（조연우）
年齢：34歳
職業：プロ囲碁棋士
韓国囲碁協会に所属するプロの囲碁棋士であり、シンガポールのトップ大学を卒業しました。彼女の鋭いゲームのスキルと戦略が期待されています。
2.2.12. ハ・ソクジン（하석진）
年齢：40歳
職業：俳優
「脳セク時代 – 問題的男」で「脳セク男（脳がセクシーな男）」の一面を見せた俳優です。彼の冷静な判断力と時には決定的な一手が、ゲーム内でどのように展開するかが注目されています。
以上が、番組「悪魔の計略 ～デビルズ・プラン～」の主要な参加者です。それぞれが持つ独自のスキルとバックグラウンドが、この番組を一層魅力的なものにしています。
3. ゲームルール
「悪魔の計略 ～デビルズ・プラン～」のゲームルールについて詳しく解説します。参加者は多様なルールと独特のゲームメカニクスに挑む必要があります。視聴者の立場からもこちらのルールは理解しておいたら、参加者がなぜそのような行動や発言をしたか、そしてプレーに隠れた意味等を推測するに役立ちます。
3.1. 基本ルール
このゲームは、12人の参加者が6泊7日間、特定の場所で生活しながらゲームに挑む形式です。参加者はこの期間中、外部とのコミュニケーションが制限され、ゲームに集中する環境が整っています。最終的に「ピース」と呼ばれるゲーム内通貨を最も多く持つ2人が決勝に進むこととなります。
3.2. ピース（ゲーム内通貨）
「ピース」はこのゲームの中心となる要素で、金色の四角いチップの形をしています。参加者はゲームの開始時に1つずつ与えられ、その後のゲームの結果に応じてピースを得たり失ったりします。ピースはゲームを有利に進めるアイテムを購入するために使用されるほか、参加者同士での交渉や取引にも使用されます。（おそらく、断片などを意味するpieceだと思いますが、平和を意味するpeaceとも音が近く、何か矛盾がありそうで面白いですね。）
3.3. メインマッチ
メインマッチは昼間に行われるゲームで、全ての参加者が参加します。このゲームの結果によって、ピースの数が増減します。メインマッチが終了した後、ピースが最も少ない参加者2人は「刑務所」に送られます。もし、ピースが最も少ない参加者が3人以上いる場合は、ピースが最も多い参加者が誰を刑務所に送るかを決定します。
3.4. ゲーム内の特別な要素
3.4.1. 刑務所（ガムオク）
刑務所は、ピースが最も少ない参加者が送られる場所です。ここで過ごす間、参加者は特定のゲームや活動に参加することができません。ただし、成功した場合にはピースを1つ得ることができる特別なパズルが提供されます。（甘いはちみつは蜂の巣の中にある。。。？）
3.4.2. 賞金マッチ
賞金マッチは夜に行われる全員協力ゲームです。このゲームでは、参加者全員が共通の目的を達成する必要があります。成功すると、最終的な賞金額が決定されます。このゲームは合計6回行われ、最終的な賞金の上限は5億ウォンです。これは番組の企画者であるチョン・ジョンヨンPDがこれまで企画した頭脳サバイバル番組の中で最大賞金金額になっています。
以上が「悪魔の計略 ～デビルズ・プラン～」の主要なゲームルールです。これらのルールと参加者それぞれの戦略が組み合わさることで、非常に緊迫したゲームが展開されます。
4. 視聴者の評価
「悪魔の計略 ～デビルズ・プラン～」は多くの視聴者から注目を集めていますが、その一方でいくつかの評価と反省点も存在します。このセクションでは、その良い点と改善すべき点について詳しく探ります。
4.1. 良い評価
4.1.1. 参加者の成長
このゲームの最も注目すべき点の一つは、参加者の成長です。ゲームが進行するにつれて、参加者は自分自身のプレースタイルやゲーム理解度を高めていきます。初めは戸惑っていた参加者も、ゲームの進行とともに独自の戦略を練り、高度なゲーム理解を示すようになりました。この「成長」は視聴者にとっても非常に魅力的な要素であり、頭脳サバイバル番組が好きでない人でも楽しく見られるという評価があります。
4.1.2. キャラクターの多様性
参加者それぞれが独自の個性とスキルを持っており、それが番組全体の魅力を高めています。個々の参加者が持つ独特のキャラクター性は、視聴者に強い印象を与え、番組の話題性を高めています。この多様性は、参加者間の相互作用や戦略にも多角的な要素をもたらし、単調なゲーム展開を防いでいます。
4.2. 悪い評価
4.2.1. ゲーム難易度やデザイン
多くの視聴者や参加者から、ゲームのルールが複雑すぎるとの指摘があります。特に、メインマッチのルールが複雑であるため、参加者が戸惑い、結果としてゲームが停滞する場面も見受けられました。この点は今後の改善が必要とされています。
一方、協力ミッションである賞金マッチは比較的に難易度が低く、緊張感があまりなかったという評価もあります。おそらく、個々の利益と集団の利益が一致しないように設計し、参加者に矛盾要素を加えることで、協力が難しくなるように設計されていたが、それがうまく機能しなかったようです。
4.2.2. 参加者のゲーム理解度
ゲームの進行において、ルールを十分に理解していない参加者がゲームの流れに影響を与えてしまう場面があったという評価です。特に、いくつかのゲームでは参加者の多くがルールを把握できずにプレーしてしまうことで、視聴者の集中力が切れてしまう場面があったという評価もあります。
結果的に、多数派が多くの情報と選択肢を持ち、ゲームを左右する形になってしまいました。頭脳サバイバルゲームで少人数で頭脳を使ってミッションを達成するような劇的なシーンが少なく、残念だったという評価もあります。
4.2.3. 協力が過度に強調された環境
7日間、外部との連絡手段がない状態で参加者が合宿する形式と、協力を必要とする賞金マッチが、参加者同士で親しくなりやすい環境でした。（デビルズ・プランに参加した天使たち？）結果的に、他のサバイバル番組よりギザギザした緊張感が少なかったようです。実際はもっと言い合ったり、したシーンもあったようですが、編集されたみたいなので制作サイド意図的にそのような緊張感を減らしたようです。
5. 「悪魔の計略 ～デビルズ・プラン～」予告編
6. 実施ゲーム情報
１日目ゲーム
メインマッチ：ウィルスゲーム
賞金マッチ：協働パズル
２日目ゲーム
メインマッチ：規則レース
賞金マッチ：記憶の欠片
３日目ゲーム
メインマッチ：シークレットナンバー
賞金マッチ：ワードタワー
４日目ゲーム
メインマッチ：動物園
賞金マッチ：両腕スケール
５日目ゲーム
メインマッチ：陣地取り
賞金マッチ：モンタージュ
スペシャルマッチ：ブラインド五目並べ
６日目ゲーム
メインマッチ：数式ハイロー
賞金マッチ：４人３目
７日目：決勝戦
１回戦：ナインメンスモリス
２回戦：ヘキサゴン
３回戦：サイコロポーカー
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7. まとめ
「悪魔の計略 ～デビルズ・プラン～」は、参加者の成長や多様なキャラクター性、複雑なゲームデザインといった多くの要素で話題を集めています。この番組は、参加者が6泊7日間、特定の場所で生活しながら頭脳を駆使してゲームに挑むという独自のコンセプトを持っています。
最後に、この番組は他のサバイバル番組にはない要素がたくさん含まれています。参加者の心理や戦略、成長といった人間ドラマが織り交ぜられており、それが多くの視聴者を魅了しています。実際に韓国ネットフリックスでは公開後１位となり、話題となっています。
