もっともチャットGPTに伝わるプロンプト作成方法:6つのチェックリスト

チャットGPTに伝わるプロンプトを作成するためのチェックリスト

過去6か月間、チャットGPTは多くの業界で利用され、テキストの作成、要約、分析からアイデアの生成、問題理解まで、さまざまな用途で活用されています。このようにチャットGPTが日常的なツールとして広く受け入れられる一方で、効果的な活用に対する関心が高まっています。大規模な言語モデル(LLM)は多くのタスクをこなすことができますが、回答の品質はまちまちです。

チャットGPTは、異なる単語が順番に並ぶ確率に基づいて応答を生成します。この確率は、学習データ内で類似の文脈で発生した頻度に従います。そのため、不完全であったり、不正確だったり、場合によっては意図しない回答が生成されることがあります。

ここでは、チャットGPTシステムへのリクエスト、つまりプロンプトを最適に設計して、チャットGPTの活用度を最大限に高めるための6つのステップを紹介します。

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文脈(コンテキスト)

だれかに問題の文脈を説明せずに助けを求めることを考えてみてください。おそらく欲しい回答は得られないと思います。チャットGPTも同じで、望ましい結果を得るためには、プロンプトができるだけ明確で包括的であることが重要です。モデルが問題をより正しく理解できるように、常に現在の状況を説明しましょう。

どのプロジェクトに取り組んでいるのか、自分の役割は何か、解決しようとしている問題は何か、具体的に説明します。また、重要な部分を引用符で囲むことで、チャットGPTが最も重要な情報に集中できるようにすることもできます。

役割を与える

コンテキストと背景情報が提供されたら、チャットGPTにはどのような役割や視点を取るべきかを理解する必要があります。『シニアJavaエンジニアの観点から』、『アジャイルコーチとして』、または『スクラムプロダクトオーナーとして』といったプロンプトを挿入すると、チャットGPTが視点を切り替え、情報の優先順位を指定して肯定的な影響を与えることができます。

明確な指示

チャットGPTがコンテキストと役割を理解したら、次に作業を実行するための明確な指示が必要です。

“お願いします”のような曖昧なフレーズは避け、かわりに “分析してください”、”記述してください”、”教えてください”のような明確で曖昧でない指示し、チャットGPTが行うべき作業を誤解しないようにします。また、同じプロンプトで複数の指示を順番に使用して、チャットGPTに対してより正確な作業を指示することもできます。

特定の作業をしなくてもいい場合や関連性がない場合は、チャットGPTにその作業をスキップするように指示することもできます。例えば、「詳細な説明や理由は省略して、行うべき作業だけ教えてください」といったプロンプトを使用することができます。

例示

良い例と悪い例を追加すると、より正確な回答が得られることがあります。例えば、チャットGPTにニュースレターを作成させる場合、よくできた例を提示し、チャットGPTにその例に従って似たようなニュースレターを作成するように要求します。

同じく、誤った例を使用することで特定のミスを避けるのに役立ちます。もちろん、例とその他のプロンプトの間に明確な区別をつけて、どれがポジティブな例であり、どれがネガティブな例かを明確に示す必要があります。

プロンプトはできるだけ英語を使用することが望ましいです。チャットGPTは複数の言語をサポートしていますが、学習データの大部分は英語であるため、結果に使用できる英語リソースが豊富にあります。グーグル翻訳や翻訳するための拡張機能を使うと便利です。

回答の長さを制限

通常、短いプロンプトよりも長いプロンプトのほうが効果的です。ただし、プロンプトが長すぎると、関連性が低い情報が含まれる可能性があるため、注意が必要です。回答の品質を向上させるために必要な詳細情報のみを提供しましょう。

回答も同じで、特定の長さを超えると、誤りの確率が高くなるため、チャットGPTには長すぎる文章を要求しないほうが良いです。場合によっては、回答が長すぎるとチャットGPTが作成を中断することもあります。その後、テキスト生成を再開するとトンチンカンなことを言ったりもします。なので、「次の記事を500語未満で要約してください」といった形で回答の長さを制限するのが良いでしょう。

適切なアプリケーションと状況でチャットGPTを使用することも重要です。特にIT業界では、急に変わるようなトピックもあります。チャットGPTのベースは2021年に作成されたものであるため、コードライブラリやプログラミング言語に関する正確な質問に対して古い(誤った)回答を出すことで、プログラマを混乱させることもあります。

一方で、特定のバージョンに依存しない一般的な質問や、よく使用される構成要素の実装、既存のコードのデバッグなど、プログラミング言語に関する質問でもチャットGPTはかなり賢く回答します。

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プロンプトの改善

最初の質問で正しい回答を得られない場合がおおいと思います。別の回答を探している場合は、それに応じてプロンプトを修正する必要があります。ちょっとした変更や情報の省略、追加だけでもより良い回答が得られる場合があります。

ただし、トピックを完全に理解するためにはGPTと会話をする必要があります。より正確な回答を得るためには、質問を続けて、徐々に詳細な情報を要求する必要があります。 “なぜそのように考えるのか?”、”出典はどこですか?”などの簡単な後続質問から、回答が誤ってないか評価することができます。

そうすれば、チャットGPTは自分の誤りに気づき回答に対して謝罪したり、回答を修正することが多くなります。何度も試してもほしい回答が得られない場合は、あきらめ時です。
チャットGPTはまだまだ完璧ではないので、そのような場合には気持ちを切り替えて、他のアプローチを試すといいです。チャットGPTはすべてに適しているわけではありません。

ちなみに、チャットGPTのバージョン3.5を使用しようと4を使用しようと、プロンプトの作成にはあまり違いがありません。設定されたルールは同じままで、チャットGPT4はより長いプロンプトを処理でき、文脈を失う可能性が少ないぐらいで、まだまだ得られる回答の質はそこまで変わりないです。

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